【ビジネス】OKRで目標管理
こんにちは。egattiです。
会社でよくある、目標管理的なことについて。
定期的に目標立てて、成果を評価。みたいなやつ。
昇給の査定に使ってるところもあるのではないでしょうか。
アレをうまく機能させる、というか、
会社や個人の成長と、
やりがい?
ワクワク?
に、つながるような
そんな目標管理を模索してみよう。
過去記事で紹介した本です。
「WORK RULES!」
「グーグルの人事トップが、採用、育成、評価のすべてを書いた」
本の帯のままですけど。そういう本です。
前回 紹介した時は、モンテッソーリ教育について触れました。
読み進めていくと、次は OKR というキーワードに出会いました。
OKRとは
今回は、Google社で採用されてるという目標管理の手法 OKR :Objective and Key Result(目標と、その目標を達成するために必要な成果)に、焦点をあてます。
どんなことをやるのか、ざっくり説明しますね。
まず、O「目標」を決める。その目標を達成するために必要な KR「成果」を3〜4つ決める。簡単な例でいうと、「O:売上〜円達成、KR:〜の地域に新規顧客〜件獲得」みたいな感じかなぁ。
実際の手順は、
- 最初に会社全体の OKR を決める
- それを達成するための、チームや部署ごとの OKR を決める
- さらにそれを達成するための個人の OKR を決める
つまり、全ての目標はオープンになっていて、個人の目標は、会社の目標に直結したものとなり、会社に貢献していることを実感できる。ここまでは、理想を形にしました、という感じですね。
OKR の醍醐味はここから。
野心的な目標
O「目標」は野心的な、簡単には達成できないものにする。達成率は、70%くらいいけば上等。80%とかになると「うぉー!やったじゃん」というレベル。
実測可能な成果
KR「成果」は数値化できる、達成率がはっきりするものを設定する。ひとつのO「目標」に対して3〜4個に絞る。多くても少なくてもダメ。やる事、やらない事が明確になる。
高頻度のレビュー
成果の進捗は、こまめにレビューする。今、自分やチームメイトがどの地点か、そして元々の目標はなんだったかを見失わずにすむ。方向性が共有できるから、コミュニケーションも円滑になる。
評価に使わない
達成率をそのまま評価に使わない。評価に使うと分かった上での目標は、達成しやすいレベルのものを立ててしまったり、評価直前に点数稼ぎばかりに気が向いてしまう可能性がある。評価は、まったく別の指標で実施する。関連するとすれば、どのような目標を立てたか?それに対してどんなことをやったか?を見る。ここでも、高頻度のレビューは有効。
詳細は、ググってね。たくさん出てくるよ。一応、リンク貼っとくね。
OKRの導入事例とメリット
OKRは、もともと Intelで採用されていて、その後、GoogleやFacebook、日本ではメルカリが採用して成功してるみたいですね。
そのメリットはだいたい次のように紹介されている模様。
- 会社と個人の目標がリンクしていて、共有できる
- やるべき事とやらない事が明確になる
- コミュニケーションが円滑になる
そこから、個人がイキイキと活動する効果が期待されるわけです。
もうひとつのメリット。わたしは次の文章を読んで、OKRで高い目標を掲げるメリットを、シンプルに理解することができました。
「WORK RULES!」から引用します。
彼らはこんなふうに、言う。
アストロ・テラー
彼はこんなふうに言う。
ガソリン1ガロンで自動車を80キロメートル走らせたいなら、話は簡単だ。自動車を少しばかり改造すればいい。しかし私が、1ガロンのガソリンで800キロメートル走らせるように指示したら、一からやり直す必要がある。
ラリー・ペイジはよくこんなことを言う。
常識外れの野心的目標を設定して失敗したとしても、きっと何かすばらしいことをやり遂げたことになる。
良いこと、言うぅー。
目標は「頑張ったら達成できる」レベルが良いと思ってたけど、そう言われると、ガツンとくるなぁ。ギャフン、かなぁ。
頑張ったら手が届くくらいの目標を設定した場合、届きそうになった時点で人は少々力を抜くでしょう。全盛期のゴール前のボルトのように。
じゃあ。必死に頑張って、60〜70%くらい達成できる目標だったら?ゴール直前で、ボルトの前をライバルが走っていたら?うふふ。例えが相応しいかどうかは、考えないでおきましょうか。無理だなってあきらめて力を抜く?それとも、最後まで1着を狙う?1着は無理でも、2着は譲れないと粘る?
ちょっと、例えが過ぎたかな。
高すぎる目標は避けがちになる。なぜか? 一番の理由は、達成できないことを恐れているから。でも、OKR なら、60~70%で上出来だから、気が楽になりますね。
高すぎる目標を避けがちな理由その2。それは、なかなかモチベーションを保てないから。ゴールが見えないまま進むのは辛いし怖い。少しずつゴールに近づいていくことで持続して頑張れる。達成感は、次の目標へと繋げやすいですもんね。以前、少し触れた「電柱理論」のように。そうやって、高い目標を細かく分割してコントロールできればいい。それを仕組みとして確立したのが、OKR と思って良いのかも。
OKR導入の注意点
なんか、良さそうな目標管理。理想的でシンプルで。
じゃあ、さっそく採用?
待って待って。
なんでも真似すればいいというものではないことは、どのセオリーも同じこと。
もし、OKR のルールに従ったとしても、その常識外れの目標を上司から押し付けられるとすれば、それは本末転倒、社員は、呆然と立ち尽くし、本来やれることまで、やれなくなってしまうでしょう。
確実に、現状よりもミーティングが増えるし、成果が数値化されることで逃げ場がなくなるように感じる人も多いかもしれません。もし、誰かが「こんなの意味ある?めんどくせぇわぁ」と疑問を持ったままミーティングをこなしていくならば、それは、せっせと不満を蓄積させるだけの無駄な時間。意味がないのでは?と声に出せない環境も、ゴミだめと同じ。いつの間にか、腐敗しているでしょう。
導入するのであれば、会社も個人も、OKR の特性をしっかり理解した上で、野心的でワクワクするような目標を掲げて、進めていく必要がありそうです。フィードバックが超重要。
こんな記事もありました。
egatti なりの所見
OKRと比較されている、PKO や MBO 、そして SMART など、他にもたくさん仕組みや概念がありますので、その辺も学んだ上で、検討するといいかもしれません。
そして、自分の会社の特性と今の状況をきちんと把握・分析して、OKR が本当に有効なのかどうか?を判断しないとね。
まぁ、その前に。本当に目標管理が必要なのでしょうか?いったいなぜ、目標を管理する必要があるのだろ?管理とかいうから、みんなギクシャクしちゃうんじゃ?
管理が目的ではない、目標や、方向性をコントロールして、会社と個人の成長を図りたい。それが、目的。
あとがき
ネットで調べたことをもとに、egatti なりの言葉で記載しています。実施した経験もないし、勉強不足な部分もあるので、鵜呑みにはしないようにお願いします。。
今回は、一般的な目標管理として考えましたけど、もっと現実に近づけて「SEとしての目標ってどう立てればいいんだろ?」ということも考えてみたい。会社の方針はいろいろあるにせよ、SEは目標を立てにくい?本当に?というあたり。
それから、文中に出てきた「電柱理論」という言葉が出てきた記事はこちら。
良かったら、あわせてどうぞ。
長くなったー。
では、また。