【働き方】目標管理に管理されないために
こんにちは。egatti(エガッティ)です。自称 IT女子のブログです。
彼岸花を見かけはじめてしばらく経ちますが、先日は、住宅街の路地で金木犀の香りがしました。秋だなぁ。
夏は「夏だ!夏が来た!」って感じだけど、秋は「もうすっかり秋だなぁ。」って感じだね。しみじみ。
今日は、目標の話をします。
こういう話題ばかりだと嫌われそうな気もするけど。
目標は、嫌々立てるくらいなら、立てない方がマシ。
みんなでワックワクする目標を立てて、
みんなでワックワクしようぜ!…っていう話。
過去記事のおさらい + 補足
これまで「目標管理」とか「モチベーション」について、何度か記事を書きました。
ちょっと、振り返っとこう 。
2個目の記事で「OKR」を紹介しましたが、その時にマイフレンドから、会社で「CDP」と「MBO」を取り入れているという情報をいただきました。
補足① MBO
「MBO」は「OKR」と同じく目標管理の手法で、簡単に言うと、以下のような違いがあります。ちなみに「Management by object」目標管理 という意味です。
MBO | OKR | |
提唱 | ピーター・ドラッカー | アンディ・グローブ(元インテルCEO) |
誕生時期 | 1954年 | 1970年代 |
①レビューの頻度 | 1年に1回 | 四半期に1回 or 月に1回 |
②測定 | 組織によってさまざま | SMART |
③共有範囲 | 本人と上司 | 全社 |
④目的 | 報酬の決定 | 生産性の向上 |
⑤達成の期待水準 | 100%達成 | 60~70%達成 |
MBOが元祖、OKRが新参者という感じかな。
<引用元>
OKRとは? 【Google、Facebookが使う目標管理ツール】KPI・MBOとの違い、導入・運用・目標設定方法について解説 - カオナビ人事用語集
補足② CDP
「CDP」とは、「Career Development Program」キャリア形成の取り組みの事。
「CDP(キャリア・ディベロップメント・プログラム)」とは? - 『日本の人事部』
こちらの説明によると、社員が個別に、
(1)自分の職業について考える機会をもち、
(2)長期的にどのような仕事につきたいかの目標を定め、
(3)そのために必要な能力や経験を明らかにした上で、
(4)それらを身につけるための教育や配属を計画する
のだそうです。
10年先のなりたい自分を見つけて、そのために5年後までにここまで、1年後までにここまで、1ヶ月後にここまで、だから、今週はここまで、今日はここまで。っていうアドバイスは、よくあると思います。そういうのを個人だけでやるんじゃなくて、企業で意図的に取り入れて、制度やセミナーなどを導入する。アシストする。
自分で決めたキャリアアップだからモチベーションも保ちやすい。会社側からのアプローチがあればなお頼もしい。お互いに効率的な人材育成。
ふー。さてさて。やっと本題です。
システムエンジニアは目標を立てづらい
本日、この話題を再び取り上げた理由。
それは、この季節に、自社で「自己評価と目標設定」というイベントが行われるからです。それをもとに査定。
もうすぐ期限だからみんな悩んでる頃かなって思って。本当は自己評価を書くのが一番大変なんだけど、自己評価が書きづらいのは、明確な目標を立ててないからなんですよね。
だから、今日は私が思うところの「システムエンジニアの目標」について語ります。システムエンジニアじゃなくても、ヒントになることあるかもよ!うふふ。
長い前置きでしたが、
最初に言いたいのはタイトルどおり。
システムエンジニアは、目標が立てづらい
なぜなら、
大半の人が、既にあるスケジュール、既に決まっている納期に向かって、日々のやるべき業務をこなすことでお腹いっぱい。業務に必要な技術を勉強して当たり前、納期を守って当たり前、品質を上げて当たり前、コミュニケーションをとって当たり前…。それでもう満腹なんです。
さらに、
- 目標を数値化しづらい
- 勤務時間以外の時間を確保できない
という問題もある。
目標を数値化しづらい
目標を数値化しておくと、達成したかどうか、とか、進捗具合を判定しやすくなるのでグッド。はっきり判定できた方が、圧倒的に次に進みやすい。ちなみに、SMARTという目標設定の概念があります。調べてみてね。
営業・販売なら売上金額とか契約件数とかを、数値で目標に設定できる。…と、そこは、営業職とかをやったことないから、想像ですけど。
システムエンジニアの目標を数値化? バグがゼロ? スケジュール1日 前倒し? 試験項目消化数10%増? …うーん。
システムエンジニアに限った話ではないのでしょうけどね。修理したり治療したり、教えたり演じたり、数値化しにくそうな職業はたくさん。
数値化して具体的な到達点を決めることは、手段として有効なのだけれど、あくまでそこがスタート。その数値を達成するために、何をするかを決めて、実践するところに大事な要素があると思う。上っ面だけ達成させる事は、逆に歪みを生み出してしまうので、逆効果です。
勤務時間以外の時間を確保できない
まとまった時間を確保するのは難しい。
定時で帰ればいっぱい時間ある!かと思いきや、正直、そうでもない。残業すれば、そりゃもちろん自分の時間は減っていく。手っ取り早く、睡眠時間を削ると、翌日のパフォーマンスが落ちる。本末転倒ってヤツだね。
以前は、勉強は隙間時間でなんとかなると思ってたけど、違った。そうじゃなくて、時間をきちんとマネジメントして、まとまった時間を作り出すべき。それが早道なのでしょうけれど。なかなかね。
強引に時間を作り出して頑張っても、それは一時的なものだったりする。無理は決して続かない。毎日 歯みがきをするかのように、毎日 啓発活動をする。習慣づいたらコッチのもんだよね。まぁ、なかなかね。
とはいえ、目標を立てよう
目標は立てづらいけど、
やっぱり目標を立てたい!
どうしよう?
ちょっくら
作戦を立ててみました。
作戦① 資格取得
スキルアップに資格取得。うむ、てっとり早い。達成を判定しやすい。たっくさん種類もあるし。ただ、目標管理のためだけに資格取るなら、時間の無駄になりかねないことを、ちゃんと知っとこ。目標管理をきっかけに、しよう。
私は、応用情報を受けて良かったなーと感じてます。偏りはあるものの、知識は前より増えたはず。覚えた言葉や手法などに後で出会った時に素直に嬉しい。
業務で直接役に立つことなんて、そんなに多くないかもしれない。けど、知識ってそういうことじゃなくて、考える材料とかアイデアの種になってくのかなぁ、と。思う。思いたい。
作戦② 苦手克服
仕事に対して前向きになれなかったり、逃げ腰になっている原因が実は「苦手がある」からだとしたら、それは悪循環の始まり。「苦手」が「得意」をつぶしてしまうなんてもったいない。
苦手と向き合うって、パワー要るよねー。でも、向き合うことで、漠然とした苦手が、もう少し明確になるかもしれない。「この部分は、吐き気がするほど苦手だけど、実はこの部分なら出来る!」とかね。それがはっきりしていれば、例えばチーム内で、「そちらの作業は厳しいけど、こちらの作業ならば任せてください!」と、言えるようになる。
苦手克服を目標にするのは、ちょっと危険もある。上級者向けというか。ストイックなアスリートタイプの人ならいいけど、既に話した通り、通常業務がすんごい忙しい中で、プラスアルファで苦手に立ち向かうのは大変ですからね。だから、「ここまでは最低限できないと困る!」ようなスキルを洗い出して、苦手なりに工夫してみる。自分が楽になる工夫。
ドラッカーさんも言ってました。同じ努力をするなら、苦手を普通レベルにするよりも、得意をもっと得意にする方が断然、効率的だって。
というわけで、次の作戦。
作戦③ 強み強化
目標を立てて、実践して、振り返って、次へ。というサイクルを始めるために、特に最初は、ワクワクする目標を立てるべき。好きな事、得意な事のレベルアップを目指してワクワクしよう。自分の強みを知るために、次の3つの質問を用意してみました。 ぜひ、紙に書き出してほしいです。
- どんな人になりたいですか?
「人」の部分を「システムエンジニア」などの職業や「大人」「親」「夫(または嫁)」など、自分の現在~未来のポジションに置き換えてみると良い。
例① 専門技術を徹底的にマスターした職人
例② 顧客にもチームにもステークホルダ全員に寄り添えるリーダー
例③ 仕事も育児も趣味もバランスよくこなす笑顔の多いパパ、ママ - 理想的だと思う人は誰ですか?
職場で「この人の仕事のやり方はスマートで良いな」とか「こんな振る舞いができるようになりたいな」と思える人いませんか? できれば、身近な人が良い。その方が真似しやすい。発言や、人との関わり方、着眼点など、参考にできますね。すべてが理想でなくても良いです。理想の部分を切り取る。理想だと感じること自体が、あなた自身の考えを知ることになる。 - 何をしている時にワクワクしますか?
まずは私生活を含めて考えてみる。おしゃべりが好き、ゲームが好き、旅の準備がやたら好き、料理を段取りよくこなすことにやりがいを感じる、など。
次に仕事での内容を考えてみる。わかりづらい要求仕様を読み解いていく過程で燃える、やっぱり動くものを創る瞬間にアガる、新しい技術の環境構築に試行錯誤したあとの達成感が好き、など。
コツコツ型だな、とか、計画や段取り好きだな、とか、慎重派だな、とか。好きな事から自分を知る。
これらの質問で、ワクワクすることが見えてこないかなぁ。まだ見えてこないなら、好きな事、物のリストをもっとたくさん書き出してみましょう。脳みそが、好きな事を探す方向に向かうはずです。
そこから TRY するアクションを挙げてみよう。
目標の参考にしてください
軽く目標例らしきものを挙げてみます。実際の目標は、もっと具体的に落とし込むべし。出来ればアウトプットがあった方が、実践も継続も評価もしやすいと思います。
資格
情報収集、勉強会
- 毎朝 IT 系ニュースをチェックし、一言レビュー日誌をつける
- 3か月に2回、社内勉強会を開催
- 毎月、IT 系トレンド情報まとめ記事を作成、公開
- 専門分野を徹底的に学ぶ
技術向上
- 未経験言語でゲーム製作
- 社内システムの改善提案・カスタマイズ
- 実技系研修に参加
リーダーシップ、管理職、営業
効率化
- 毎日 1人朝会で課題と時間管理
- 自動化ツール提案・導入
- 報告書フォーマットの見直し
- 定例会議の目的、時間、手段の見直し
もっと欲しいなら
例が乏しくてごめんなさいね。前半の話ともあんまりリンク出来てない部分もあるかな。私も、悩んでる1人だからどうか許して。
サラリーマンSEの目標設定 - 記載例・サンプル - ホンモノのエンジニアになりたい
↑ もっと詳細な例をいろいろと書いてらっしゃいますよ。参考にどうぞ。
目標が決まったら
さて、この記事も終盤です。よくここまで来てくれました。ありがとー!ありがとー!
実施項目とスケジュールを決める
具体的な計画を立てましょう。さらっと書いたけど、結構 重要。
必ず!定期的に見直して、無理があれば改善。ハードルを下げたり、ペースを変えたり、環境を変えたり。変更は悪いことじゃない。前に進むためならね。
目に見えるところに貼る
苦労してやっと決定した目標。立てたことで達成感を味わっちゃって、そのまま忘れるパターン。ありますね。
その日、その瞬間から、活動を始めましょう。
ちなみに、私の今期の目標は、
① システムアーキテクト試験合格
② 月1回の社内勉強会
③ 営業所活性化
④ 業務改善提案
こんな感じにしてみました。一応、判定しやすいように「○○ができたら○点」みたいに決めました。査定になると考えると、どうも達成しやすく設定しちゃう感があるけど、そのあたりは OKR の紹介記事に書いたので、その辺も参考にしてくださいね。
最後に
もう一度 言うけど、やっつけ目標は時間の無駄になりかねません。
どうせやるなら、楽しもう。ワックワク。ワックワク。
10年後の自分なんて、正直、なかなか想像できないし、どんな想定外が起きるかわからない。だったら、肩の力を抜いて、好き放題、夢 見ちゃおう。
私の目標はもうひとつ、情報発信です。
なかなかうまくいかないけど、続けたいなーと。
このブログも、その一環。
では、また。